本ページは,情報分野全般・情報システム分野とはどのようなものかを読者に理解していただき,さらに情報システム学科とは何かを理解していただくことを目的としています,可能な限り適切な記述を心がけていますが,次の点はご了承ください.
情報システム学科の説明をする前に,情報システム学科を含め「情報分野」について理解してほしいと思います.そのために,いきなりですが,「情報分野が何でないか」について書いてみることとします.よく耳にする誤解を集めたつもりです.特に,教科「情報A」や「情報C」を学んだ高校生のみなさんに読んでほしいと思っています.
重要な点として,コンピュータやソフトを「操作する」ことが情報分野の目的ではないことは,おわかりいただけたのではないかと思います.ということは,コンピュータやソフトウェアを「創る」ことが目的ではないかというところに気づいていただければ,答えに近づいてきます.大雑把に言ってしまえば,それが正解です.
こういったことにチャレンジしていくのが,情報分野の使命です.繰り返しになりますが,情報分野というのは,コンピュータについて学ぶ分野なのです.そして,コンピュータ上で動く,でもコンピュータを操ることができるソフトウェアについて学ぶ分野なのです.コンピュータ&ソフトウェア分野なのです.
学生諸君にとって,この情報分野を大学で学ぶということは,ある目的をコンピュータ上で達成するために考えだされた「コンピュータとソフトウェアの理論・技術の集大成を学ぶ」ことが第1の目標となります.その後,新たに自分たち独自の知見を追究する(研究する)ことが第2の目標となるでしょう.
ここでは,特に学科配属を考えている1回生諸君をはじめとして,情報システム学科が対象とする分野を理解しようとしている方々に向けて,情報システム学科とは何か,説明していくことにします.
情報分野でも,情報システム学科が担う部分はどこになるのか,下図を見てみましょう.この図は,情報分野を原子に例えて表現したものです.原子は,中心にある原子核とその周辺を回る電子から成ります.
情報システム学科は,原子で言うと原子核に相当します.すなわち,情報分野の中でも核となる中心的な位置を占めているということを伝えたいと思います.まさに,コア・テクノロジーなのです.
これは,すなわち,コンピュータ技術について,その本質を学ぶということを意味します.
まず,コンピュータのハードウェアについて学べるのは情報システム学科だけ.これは多くを語る必要はないでしょう.圧倒的なアドバンテージがここにあります.
ソフトウェアについては,オペレーティングシステム,データベース,コンパイラといった,コンピュータ技術の中核を成す「システムソフトウェア」から見てみましょう.システムソフトウェアは,ソフトウェアを動かすために必要なソフトウェアです.利用者(といってもプログラマなどの技術者)へ,簡単に,早く,信頼性の高いソフトウェアを作る環境を提供しています.これがないと,他のソフトウェアは何もできません.このシステムソフトウェアを専門とする教員がいるのは情報システム学科だけ.システムソフトウェアに関する科目は,共通専門科目(どの学科に行っても学べる科目)にもありますが,それは基礎知識レベルです.技術者を相手にできる,真のプロフェッショナルを目指したいなら,情報システム学科のカリキュラムがそれに応えます.
また,ソフトウェアは,作り方も大切です.まずは,利用者の目的を満たしてあげないといけません.目的を満たせないソフトウェアには価値はありません.また,目的は満たしていても,「ぐちゃぐちゃ」のソフトウェアではいけません.ここでは,「ぐちゃぐちゃ」は「いいかげんな」という意味合いですが,ぐちゃぐちゃのソフトは,スピードも遅くなりますし,バグ(ソフトウェアの間違い)も多くなり信頼性が低くなります.そんなソフトは,いつか「○○システムがダウン!」などと新聞に載ることになるでしょう.将来,バージョンアップをしようとしても,ぐちゃぐちゃだと新しく作り直した方がましかもしれません.これはすなわち,値段が上がるということです.「ちゃんとしたソフトウェア作りとは何か?」それも,ソフトウェア工学を専門としている情報システム学科でしか学べません.
新しいサービスの開拓は「基本的には」やっていないと書きました.これは,単なるアプリケーションソフトウェアを作ることは目標としていないという意味です.「新しいサービスについて知識が得られない」とか「新しいサービスに挑戦できない」という意味ではありません.むしろ,新しいサービスを作り出す中心に情報システム学科はいます.例えば,最新のサービス技術であるクラウドコンピューティングが良い例でしょう.クラウドコンピューティングは,簡単に言えば「ネットワーク上に分散するたくさんのコンピュータを,容易に扱えるようにする」のが目的ですが,どうすればそれを実現できるのかという「しくみ」を考え,創り出していけるのが情報システム学科です.こういった,最新の「しくみ」すなわち「ソフトウェア構築技術」に触れられたり,自分が作り出す側になれるのも,ソフトウェアを正面から捉える情報システム学科のメリットなのです.
その他,キーワードだけ挙げておきますが,次のようなキーワードは情報システム学科で学べます.データベースシステム,バーチャルマシン(VMware,Xenなど),分散システム(センサネットワーク,グリッドコンピューティング,PCクラスタなど),高性能計算(並列処理など),組込みシステム,情報セキュリティ(暗号,認証など),コンピュータセキュリティ(マルウェア,ハニーポット,侵入検知,セキュリティホールなど),データマイニング,データ工学などなど.
一方,情報理工学部の他の3学科は,基本的には,新しいサービスの開拓に主眼を置いています.コンピュータを使って,どれだけ便利なものを実現していくかという,応用が中心ということです.クラウドコンピューティングの例で言えば,クラウドコンピューティング環境が既にあるとして「それをどう使ったらいいかな」と考えるのが,応用なのです.上図の下側の緑で囲まれたものは,各学科のホームページに記された概要から抜粋したものですが,各学科ごとに応用先が異なっているというわけです.
このように見てみると,情報システム学科が最も特色ある学科ということが伝わると思います.情報システム学科は,原子核のように,すべてのコンピュータシステムの中心でその技術革新を担っています.中心だから,時代が流れてもそれは色あせることはありません.それが情報システム学科の強さです.あなたも,コンピュータシステムの核心に触れ,実力を磨きませんか.
コア・テクノロジーを,学生諸君が自分のものとして身につけてもらえるようカリキュラムを構成しています. カリキュラムの内容についてはこちらに,
情報システム学科のカリキュラムを学んだ学生は,既に多くの実績をあげています. 例えば,研究その研究成果を国内外の学会等で発表した実績については紹介しきれないほど数多くあります.さらに,それらの発表が受賞するという実績も数多く有しています.本ウェブサイトでは,受賞実績についてのみ,ニュースとしてご紹介することにしています(2008年度から).
資格取得についても,基本情報処理技術者などの一般的な資格はもちろんのこととして,より難易度・専門性・レベルの高い資格を取得するという実績も有しています.本ウェブサイトでは,特に難易度の高い資格を取得した実績についてのみ,ニュースとしてご紹介することにしています(2008年度から).
進路についても,学生の健闘が光っています.下記からどうぞ.